株式会社テレホンリース 在庫管理システム(WMS)導入事例

    倉庫内の「見える化」を推進,誰もが働きやすい現場作りを追求

    HHT

      "トヨタ流"問題解決能力で倉庫現場の使いやすさを実現

     テレホンリース様は1988年(昭和63年)に愛知県名古屋市で電話加入権のレンタル業として設立され,その後,携帯電話の卸・販売事業へ参入。同時期に携帯電話のオリジナルアクセサリーの開発・企画・輸入・製造を行う「ラスタバナナ」ブランドを立ち上げています。現在は携帯ケースや充電器,液晶保護フィルム等,約4,000アイテムのスマートフォン用各種アクセサリーを取り扱う卸売業務が事業の柱に成長。「楽しく,おもしろく,やり甲斐があり,生きる喜びを共に分かち合える会社」を社是に,最近ではフィットネスジムのFCビジネスにも参入している元気な会社様です。

    WMS導入の経緯

    取締役部長

     テレホンリース様が豊田自動織機ITソリューションズのWMS「LogiComp」を導入したのは2020年1月のこと。テレホンリース様は5年間隔のペースで基幹システムやWMS等のシステム入れ替えを進めています。特に2020 年にはWindows7からWindows10にバージョンアップする必要がありました。ところが,既存ベンダーから提示されたバージョンアップ費用の見積り金額がシステム導入の初期コスト並みだったことから,同社取締役部長の平尾孝史様は,「バージョンアップへ初期コスト並みにコストをかけるなら,業務改善機能を盛り込みたい。盛り込めれば多少初期コストを上回っても費用対効果が得られるはずという考えでした」と明かします。
     平尾氏が複数のWMSベンダーに声をかける中で,豊田自動織機ITソリューションズからは親会社の豊田自動織機をはじめ様々な顧客のITサポートを通じて培ってきた,トヨタ流の問題解決能力を活かし、倉庫現場の使いやすさを考えた提案をされました。
     平尾氏は選定の決め手を「SEの方が会話のキャッチボールを通して,こちらのニーズをスムーズに汲み取りながら現場での業務や運用を踏まえたうえで,提案・開発を進めて下さる点が,他のWMSベンダーとは歴然と違いましたね」と評価します。
     一方,カスタマイズしたシステムを運用する場合,実稼働後のサポートでは開発した当事者でなければ対応できないケースも多く見受けられます。しかし,豊田自動織機ITソリューションズの場合,1つの案件を社内で共有しているため,「たとえ本人が不在でも誰かが対応してくれる安心感」(平尾氏)があった点も大きかったようです。

    WMS導入による業務改善の取り組み

     以前のテレホンリース様の物流センター(愛知県名古屋市)では,4,000アイテムの商品の出荷作業を行う中で,現場での荷物の滞留をはじめ,非効率な出荷作業やオペレーションミスによる出荷ミス,補充作業の負荷等、様々な課題が存在していました。
     業務改善,問題解決の重要な手段になるのが,「見える化」です。従来の同社の現場では,作業進捗が残りのピッキングリストの枚数を見なければ把握できない状態でした。そこで出荷ミスの原因にもなる商品の目視確認作業を取りやめ,HHTと「LogiComp」の導入を決定。これにより,リアルタイムな作業進捗の確認が可能となり,当日の作業量がどれくらいあり,今どれくらい残っているのかを,現場のリーダーのみならず,作業者全員が確認できる「見える化」が実現できました。

          "見える化"機能を用いて業務改善を実現

    レホンリース様が取り組んだ「見える化」の成果

    テレホンリース様が取り組んだ「見える化」の成果

     今回,豊田自動織機ITソリューションズがテレホンリース様のニーズをもとに開発した特徴的な「見える化」機能は4つあります。①作業員別生産性,②工程別実績照会,③ピッキングタッチロケーション,④空きロケーションの機能です。
     まず①作業員別生産性では,作業者ごとのピッキングの回数や作業時間等の数値を見える化する仕組みを開発。作業者ごとの作業効率や特性を分析することで,役割分担や配置決めの検討に役立てることが可能になります。
     次に②工程別実績照会では,当日の入出荷伝票の件数や明細件数,商品の総数に対して進捗状況と作業終了見込時間を確認できるようにしました。さらに現場で帳票枚数を確認しなくても,事務所でリアルタイムに進捗状況を確認できるほか,各作業の進捗状況に合わせて,作業者の最適な人員配置も可能になりました。
     また,③ピッキングタッチロケーションではヒートマップ機能を導入。ピッキング回数の頻度に応じてロケーションを色分けするというピッキングタッチ回数の「見える化」を実現。この機能により,たとえば出荷ランクAの商品がC品用のロケーションに保管されていたり,出荷頻度が落ちてきた商品などを見つけやすく,適切に配置換えを行うことで,歩行距離を短くすることが可能になります。
     このほか,商品パッケージの容積や箱のサイズをあらかじめ測ってマスタ登録しておくことで④空きロケーションをヒートマップ機能で表示することも可能。これにより,倉庫内の棚の空き空間を容易に把握できるため,商品のサイズや保管数量に合った棚配置に変更することができます。「ヒートマップでは,倉庫内を上からの平面図の表示だけでなく,棚を横からの表示で確認できるので,ピッキング回数が多い商品は取りやすい高さに集まるようにしています」(平尾氏)。

                     WMS導入の効果

     テレホンリース様は,こうした機能を用いた業務改善を進めることで,着実に効果を生み出しています。平尾氏は,「まず発送までの時間が早くなりました。従来は午後1~2時にピッキング担当者の作業が終わっても,伝票発行や梱包の作業は夕方の5~6時までかかる状態で,出荷バースには大量の荷物が滞留していました。そこで作業を入れ替えて,今は伝票の発行を先に行うことで,ピッキングして商品を集めたら,即座に発送作業に移れるようにしたのです」とにっこり微笑みます。
     「私が最も取り組みたかったのは,誰もが見てすぐに作業状況が分かるようにすること。そうすれば,働いている作業者に仕事の意識付けと成果を実感していただけますし,人手不足の中で新人にも分かりやすく作業を伝えられるからです。今回の取り組みは成功したと思います」(平尾氏)と効果を語ってくれました。作業者が働きやすく,より効率的な現場を追求するため,テレホンリース様の現場ではさらに「見える化」や業務の標準化を進めていく計画です。

    「LogiComp」の特徴

    LogiComp

     

    お客様情報

    所在地

    愛知県名古屋市中区三の丸一丁目13-1

    設立
    昭和63年9月
    事業内容

    スマートフォンアクセサリー、フィーチャーフォンアクセサリー、タブレットPC、タブレットPCアクセサリー、オーディオアクセサリー、周辺機器アクセサリーの企画・製造・販売

    URL https://www.rastabanana.com/

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    倉庫管理を見える化する

    「LogiComp-WMS」

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