お役立ちガイド

WMSベンダー選びのポイント

私は豊田自動織機ITソリューションズ(TIIS)で物流・倉庫業務のコンサルタントを担当している田中と申します。本ガイドでは、物流・倉庫業務に従事するみなさまのお役に立つ情報を発信しています。

今回は、「WMS(倉庫管理システム)ベンダー選びのポイント」についてご紹介します。

倉庫管理お役立ちガイド_WMS選びのポイント

WMS導入メリット:業務の属人化を避け、倉庫業務の生産性向上と作業品質向上が見込めます


物流・倉庫事業者の中で、WMSの入れ替えを検討している、新しく導入を考えているという企業様のために、WMS導入のポイントをご紹介します。まずはWMSの導入メリットから。いったいどのような効果が期待できるのでしょうか。

前回の記事で生産性と作業品質が向上するというお話をさせていただきましたが、ほかにもメリットはあると考えられます。そのメリットとは、業務の平準化が図れること。

物流・倉庫業界に限らず、最近はどの業界も慢性的な人手不足。この業界も人材の確保には、苦労されているようです。ようやく人材を確保できたとしても、商品の置いてある位置など仕事を覚えるまでに相当な時間が必要になることが考えられます。

どこに何が保管されているかが頭に入っているようなベテラン作業者と新人の作業者では作業時間に大きな隔たりができることになってしまうと、特定の人にしか仕事のやり方が分からない状態になってしまいます。

いわゆる業務の属人化です。
この状態に陥ると、ベテラン作業者がいなくなるとたちどころに仕事が回らなくなってしまいます。

そのような事態を避けるためにもWMSは導入する価値のあるものです。なぜなら、入社したての新人でも、ある程度経験の長いベテランに近い仕事ができるから。業務を平準化して、誰でも同じように仕事ができるような素地を作っておくことは、効率性を考えても非常に大切なことなのです。

では、実際にWMSを導入する時は、どのようなベンダーを選定すればよいのでしょうか。ポイントをいくつかご紹介します。

倉庫管理お役立ちガイド_WMS選びのポイント_メリット

ポイント1:業務課題の洗い出しを一緒に実施


まず必要となるのが、倉庫内の業務における、課題を整理することです。
自分たちでは今までのやり方が正しいと考え、課題ということに気付かないこともあります。そのようなときに必要なのが物流ノウハウを持ったベンダーです。

スピードが極端に遅いピッキングに時間が掛かる人がいるとか、誤出荷をする割合が増えているとか、そういう自社の課題をしっかりと洗い出すことが大切です。

例えば「ピッキングの平均時間を1分短縮させる」といった数値目標を打ち出すなど、導入の目的をはっきりさせておけば、導入後の検証も行うことができます。そのような業務課題の洗い出しを一緒になって実施してくれるベンダーがいる場合、自分たちでは気付かなかった課題にも気付くことができます。

ポイント2:自社に合ったシステムの提案


業務の課題が見つかったら、次は自社の課題改善に適したシステムを選びます。本当に課題に対応できるものなのか、費用は予算の範囲内なのか、同じような業種での導入実績はあるのか、といったところが導入のポイントとなるでしょう。

お客様の業務を理解せずに、パッケージをそのまま使うことを推奨するベンダーよりも、業務を理解したうえで課題解決ができるシステムを提案してくれるベンダーの方が導入後の効果があります。

ポイント3:導入後のサポート体制


導入後のサポートをしっかり行ってくれるのかどうかも、見極めておきたいポイントのひとつです。WMSは1度導入をすれば終わりではなく、取り扱い製品や売れ行きの変化や、物流リードタイム短縮やコスト削減など物流課題の対応で物流業務を日々改善することが必要となります。

このような改善に一緒になって取り組んでくれるベンダーであれば、より早く課題解決に近づきます。課題解決を求めるのであれば、システムの導入ベンダーとして選ぶのではなく、課題解決を一緒にできるパートナーとして選ぶことが必要です。

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