MEMBER

2006年 中途入社

新倉庫システム構築プロジェクト
プロジェクトリーダー

T.T.

2016年 新卒入社

都田二期棟プロジェクト
プロジェクトリーダー

Y.M.

2002年 中途入社

プロジェクトメンバー兼
サブシステム統括

N.M.

2014年 中途入社

営業担当

K.Y.

CLIENT MEMBER

浜松倉庫株式会社 取締役
営業デジタル推進本部長
経営企画室長

Iさま

CHAPTER 01

プロジェクト発足の背景

1970年代に自社開発したCOBOLシステムを長らく運用してきた浜松倉庫が、COBOL技術者の不足を背景に外部システムへの移行を決断。自社開発システムは業務フローが文書化されておらず、担当者の記憶に依存する属人的な運用が課題となっていたほか、同じ業務でも拠点によって手順が異なるという状況も抱えていました。WMSの導入以降、毎年アップグレードを重ねながら課題解決を積み上げ、現在は最先端の自動倉庫(ASRS)導入という新たなフェーズに取り組んでいます。

・レガシーシステムの限界:1970年代から運用してきた自社開発COBOLシステムの保守が困難に
・人材不足問題:COBOLを理解できるSEの高齢化・退職による技術継承リスク
・業務のブラックボックス化:40年以上蓄積された業務ノウハウの属人化、文書化不足
・拠点間運用格差:同じ工程でも拠点により作業内容が異なる非効率性

物流業界において中小企業と大企業の格差拡大が進むなか、浜松倉庫では、複数荷主・多様商品に対応するため、業務の徹底的な見直しを行った上で、DXや自動化・AI活用による競争優位性の確立を目指していました。

・物流業界の変革期対応:受動的な下請け業務から能動的な改善提案型ビジネスへの転換
・営業倉庫としての差別化:複数荷主・多様商品対応力の向上
・次世代技術導入:DX推進、自動化・AI活用への基盤整備

CHAPTER 02

システムを刷新するにあたってのどのような懸念があり、どう乗り越えたのでしょうか?

Iさま

TIISさんとは展示会での出会いをきっかけにお取り引きが始まり、本プロジェクトのコンペに参加いただきました。最終的にTIISさんを選んだ決め手は、新しいことにチャレンジする姿勢です。私たちが「こういうことを実現したい」と掲げた要望すべてに対して、「まずは解決策がこれで、それにプラスしてここまでやってはどうでしょうか」と提案してくれたんです。

K.Y.

ありがとうございます。当時から意識していたのは、単に言われたものをつくって納めるのではなく、お客さまの業務改善にどう貢献できるかということでした。トヨタグループとしての改善マインドを武器に、地道な改善提案を積み重ねることに重点を置きました。

T.T.

最大の課題は、旧システムの仕様が設計書のようなもので整備されているわけではなく、担当者の記憶に頼る部分が大きかったことです。40年以上使ってこられたシステムの業務フローを、一から可視化していく必要がありました。

Iさま

我々としても、RFP(提案依頼書)をつくる前に1年半ぐらいかけて業務の棚卸しと業務フローの見直しをおこないました。従業員を巻き込んで進めたのですが、やはり複数の拠点で扱う商品の特性が異なるため、拠点間で意見が対立することもありました。
例えば、ある倉庫では大型商品を扱い、別の倉庫では小さな部品を扱っているという状況で、同じピッキング機能でも求められることがまったく違うんです。それを統一するのか、専用機能をつくるのかという議論にはかなり時間をかけました。

T.T.

仕様を決めていくにあたって、まずは浜松倉庫さんのプロジェクトリーダーが決断力を持って「捨てること、残すこと」を決めてくれたことが非常にありがたかったです。それを受けて我々がさまざまなパターンとそれぞれのメリット・デメリットを洗い出し、どの方法が最適かをともに検討していきました。

CHAPTER 03

プロジェクトを成功に導いたチームづくりの秘訣は?

Iさま

最初から若手のメンバーを中心にプロジェクトチームを立ち上げたことが大きかったと思います。新倉庫システム構築プロジェクトが始まったころの自分は39歳で、若い年齢のメンバーをプロジェクトに関わらせようと意識して動いていました。若いころって、仕事をするなかで「これ面倒くさいな」「嫌だな」と思うこともまあまああるじゃないですか。そういう新鮮な視点を大切にしたかったんです。歳を取ると、良くも悪くもだんだんと慣れてしまって「面倒くさい」がなくなっていくんですよね。

Y.M.

プロジェクトの初期段階から現場の皆様にご参加いただけたことで、テスト段階での「使い方が分からない」といった基本的な問い合わせは、ほとんどありませんでした。皆様が事前にシステムを深く理解し、高いモチベーションで臨んでくださったおかげで、非常にスムーズにプロジェクトを進めることができました。

K.Y.

浜松倉庫の社長は当時からよく「パートナーとして厳しい意見もしっかり言ってほしい」とおっしゃってくれていました。ただの取引先という関係ではなく、お互いに本音で議論して方向性を決めていくための真摯な関係を築けたのがよかったのだと思います。

K.Y.

要件定義の3か月間は毎日、膝を突き合わせて、お互いに本音で議論を尽くしました。お互いが思っていることをしっかり話し合って形にしていく過程があったからこそ、後々のトラブルを未然に防げたと感じています。
個人的に印象に残っているのは、以前のシステム開発者の皆様から40年分の業務ノウハウを聞き出してまとめていった作業です。もちろんとても大変でしたが興味深い話がたくさん聞けましたし、自分自身の勉強にもなりました。これだけに限らず、どちらのプロジェクトも浜松倉庫さんの全面協力があったからこそうまくいったのだと感謝しています。

Iさま

いざプロジェクトが始まり、現場から「わからないことがあるんです…」と相談されるたびに「TIISさんと直接話しなさい」と言い続けました。私がフィルターになってしまうより、N.M.さんやY.M.さんと現場のスタッフが直接やり取りする方が、正確に情報を伝えるだけでなく当事者意識を持って取り組めます。もちろん、その後、私へ報告してもらってました。

N.M.

直接相談いただけたおかげで、現場の本当のニーズや課題をリアルタイムで把握できました。間に人を挟まずにやり取りしたことで解決策もその場で提案できましたし、お互いの理解度も格段に上がったと思います。

K.Y.

おかげで、最初に描いたスケジュール通りにリリースすることができました。これだけ大規模なシステム開発でスムーズな現場は、これまでに経験がないくらいです。それだけ浜松倉庫さんとのコミュニケーションがよく、現場の協力も得られていたという証左だと思います。

CHAPTER 04

システム導入でどのような成果が生まれたのでしょうか?

K.Y.

新倉庫システム構築プロジェクトでは、浜松倉庫のお客さまに向けた技術も数多く導入しました。例えば、顧客向けWebシステムによるセルフサービス化。2017年当時、請求書のセルフダウンロードやクラウド化はまだ一般的ではありませんでしたが、この先のことを考え、先んじて導入すべきだと考えました。
また、浜松倉庫さんは取り扱う荷物の種類が多いので細かな調整が必要になってくるのですが、それをいちいちメインのWMS(倉庫管理システム)で対応するのは現実的ではありません。そこで重要なのが、N.M.が担当しているサブシステムです。

N.M.

サブシステムとは、メインのWMSでは標準的にカバーしきれない、個々のお客さま特有の業務要件に対応するための専用機能群です。WMSは入荷から出荷、在庫管理、ロケーション管理といった倉庫内業務全般をデジタルで最適化するシステムですが、営業倉庫として多様な荷主・商品を扱う浜松倉庫さまの場合、荷主ごとに異なる特殊な作業手順や帳票形式、品質管理要件などがあります。サブシステムは、こうしたお客さま専用の機能を提供することで、標準的なWMSでは実現できない「浜松倉庫らしさ」を実現する重要な役割を担っています。

Iさま

都度細かな設定が必要なので、今やN.M.さんは私より現場に詳しいと思っています(笑)。数字的な成果としては、新システムの導入前後を比較すると生産性が約30%アップしましたし、分析ツールの導入により、問題点の顕在化と改善提案ができるようになりました。
当時、お客さまの情報を分析して改善事例を提案するサービスは他の倉庫会社ではほとんど実施していませんでした。そうした背景もあり、2024年には経済産業省の中堅中小企業向け「DXセレクション(DX優良事例選定)」でグランプリを受賞。このニュースは営業面でも非常にポジティブに働いてくれ、新しい顧客獲得にかなり役立ってくれています。

CHAPTER 05

現在は都田二期棟プロジェクトが進行中ですが、その内容は

Y.M.

都田センターの二期棟増設に伴い、ASRS(自動倉庫)を新規導入するプロジェクトです。浜松倉庫さんとしては初のマテハン設備導入を、システム面からサポートしています。

K.Y.

今回導入するのは、国内でも4例目という非常に革新的な自動倉庫です。ロボットは、国内外の展示会で注目を集めている国内ベンチャー企業の製品を採用しました。

Iさま

新倉庫のターゲットは、医療機器や精密機器など、品質管理や空調管理が必要な分野です。営業倉庫としての付加価値を創造するため、精密機器を扱える高機能センターをめざしています。

T.T.

前回のプロジェクトでは私がプロジェクトリーダーを務めていましたが、今回はY.M.がプロジェクトリーダーとして活躍してくれています。これだけの規模のプロジェクトを率いている後輩を見ると、世代交代が確実に進んでいることを実感できてうれしいですね。

Y.M.

たくさんの新しい経験に挑戦できるこの環境は本当に楽しく、感謝しています。今は最終テストの真っ最中ですが、新倉庫の稼働が待ち遠しいです。

Iさま

第一期のプロジェクトが始まった10年前にTIISさんと一緒に考えた青写真があるんですが、ステップ1が「データ基盤を整えること」、ステップ2が「そのデータを使ってAIで分析すること」、ステップ3が「ロボティクスによる自動化」なんですよね。今まさにその通りに進んでいるのは本当にすごいことだと思います。

K.Y.

ステップ3が実現間近なので、ステップ4から先を急いで考えなければ!と焦っているところです(笑)。
浜松倉庫さんのようなチャレンジ精神にあふれた企業さまとのプロジェクトは、私たちにとっても非常に大きな成長の機会となっています。今後も一緒にさまざまなことに挑戦したいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

Iさま

今の我々があるのは、TIISさんのおかげ。単なるシステム開発会社ではなく、真のパートナーとして一緒に成長していける関係を築けたことが、この10年間の最大の成果だと思っています。これからTIISさんに入社される方も、こうした長期的な信頼関係のなかで、技術力と人間力の両方を磨いていってほしいと思います。

お客様情報

企業名
浜松倉庫株式会社
本社所在地
〒430-8691 静岡県浜松市中央区中央三丁目8番35号
設立
1907年(明治40年)2月28日
 事業内容
倉庫業、通運業、一般区域貨物自動車運送業、不動産賃貸業、レストラン事業
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